本記事では、根津神社のご利益から見どころのポイントまでをご案内します。所々気づきにくい観光ポイントもありますので詳しく解説していきます。
1.根津神社のご利益
戦争や震災が起こってもすべての建物が残ったことから「強運の神社」とも呼ばれています。「縁結び」の神様として有名ですが縁結びのほかにも、安産、家内安全、心願成就、厄除け、延命長寿、除災招福、病気平癒、五穀豊穣、学業成就、商売繁盛などの様々なご利益があると言われています。
根津神社は、今から1900年前に日本武尊(やまとたけるのみこと)創建したとされる古社です。
現在の社殿は5代将軍徳川綱吉の命により建立されました。1706年に完成した本殿・幣殿・拝殿・唐門・西門・透塀・楼門の全てが現存し、国の重要文化財に指定されています。また同年につつじを増植し、それ以来「つつが岡」と称せられ江戸の名勝でもありました。今でも「つつじ」の名所として知られています。
社殿は1つの屋根でまとめられており、権現造[ごんげんづくり:本殿と拝殿を相の間(あいのま)で連結したもの]の神社建築様式となっています。都内であるにも関わらず広々とした敷地と木々の緑、そして色濃い迫力のある建物が魅力的な神社と言えます。
2.おもな見どころ
楼門
表参道を進み、橋を渡って最初に見える建物が「楼門」です。1階には屋根がついていない2階建ての門のことを、「楼門」(ろうもん)と呼びますが、江戸時代に建てられた楼門が現存しているのは、都内では根津神社だけだそうです。近くで見ると朱色の建物と装飾に圧倒されますし迫力もあります。楼門右側の随身は、水戸黄門の水戸光圀公がモデルとされています。
卍マーク
根津神社の建物にはいたるところに卍マークが刻まれています。明治維新後、日本では神仏分離により仏教的なものを取り除くようになりましたが、根津神社では由緒ある社殿であることからそのまま残されています。
手水鉢
ここの手水鉢も大きな卍マークが刻まれています。この水盤は神奈川県真鶴産の本小松石(最高級品のひとつとされ、日本の銘石としてブランド化されている安山岩です)の一枚岩から切り出されたものです。掘られた水壺は石質ともに今では珍しく貴重な手水鉢となっています。
拝殿
宝永3年(1706年)に五代将軍徳川綱吉が奉納した権現造りの建物です。すぐそばのカヤの木はパワースポットとしても知られているそうで、神使の白蛇が住んでおり、人々が願いごとをするとその願いが不思議と叶ったと言われています。絵馬をくくりつけてお願いごとをすることができます。(※絵馬は撮影禁止なので注意しましょう。)
乙女稲荷
縁結びの神様として知られている乙女稲荷は、少し高い位置から池や境内を見渡せます。緑も多いので、夏はとても涼しげな景色をみることができます。池を見下ろす舞台造りとなっており、撮影スポットです。鯉が泳いでいる池も見えます。
千本鳥居
北から南に通り抜けると邪気が払われるといわれています。京都の伏見稲荷を思い起させるようなこの千本鳥居は、都内とは思えないような雰囲気です。背の高い人は少しかがんで通りましょう。千本鳥居の真ん中に乙女稲荷神社があります。
胞衣塚
1662年4月25日にここで生まれた、六代将軍徳川家宣の胞衣(胎児を包んだ膜と胎盤)を埋めたところと伝えられています。十数個の割石が積み重ねてあります。
駒込稲荷
徳川綱重の下屋敷だった頃の守り神です。授与所で購入できる「願掛けかざぐるま」に3回息を吹きかけて奉納します。1回目で戯れを祓い、2回目で新しい流れを起こし、3回目に願いをこめることができます。
「願掛けかざぐるま」は本殿横の授与所で200円で購入することができます。かわいらしいかざぐるまなので、お家に飾るのもいいですね。持ち帰ってもOKです。
文豪の石
夏目漱石や森鴎外も座ったといわれている石です。神社をひとまわりしたら、腰かけて彼らが眺めた景色を味わうのもいいですね。ゆっくり座りながら別のアングルで楼門を眺めることができますのでおすすめです。
森鴎外碑銘水
日露戦争の戦勝記念に森鴎外が戦利砲弾を奉納した時の台座を転用して水飲み場となっています。以前はこの石の直系のロシアの大砲の弾がのっていました。(戦時中に金属供出されました。)
3.まとめ
根津神社は国の重要文化財に指定されており、見どころが多いです。神社の大きさもちょうどよく、1時間もしないでひと通りまわることができます。つつじや紅葉、新緑の季節もとてもきれいです。アクセスも良いので、空いた時間に寄ってみてはいかがでしょうか?
根津神社の評価
秘境レベル ★☆☆☆☆
自然の多さ ★★☆☆☆
観光客の多さ ★★★☆☆
アクセスの良さ ★★★★★
※あくまで個人的な評価ですので、ご了承ください。